ヤシュウの部屋

40代ゲイが生き方を模索しながら考えたことを綴るブログ

なぜゲイが「ちきりん」さんに共感するのか

5年以上前から、社会派ブロガーの「ちきりん」さんのブログをよく読んでいます。


ちきりんさんのブログは社会派というだけあっていろいろな社会問題に対する意見を書かれている記事が多いです。わりと極端な意見を書いていて、かなり好き嫌いが分かれるタイプの記事なのでプチ炎上したりもしているようですが、個人的には読んでいて共感できる文章が多いんですよね。

 

たとえばこの記事

10年以上のローンはだめです - Chikirinの日記

「長くても10年ローンまでの範囲で買えるような家を買うべき。それ以上は分不相応」という内容ですが、俺もローンに縛られて仕事を辞められなくのはいやなので完全に同意です。

 

「未来の働き方を考えよう」

人気ブロガーなので本もいろいろ出版されています。俺は昔ブックオフでちきりんさんの「未来の働き方を考えよう」という本を購入して読みました。

 

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる

 

 

この本の中では「40代で働き方を選びなおす」ということが提唱されています。ずっと同じ働き方(会社・業種)で定年まで働くのではなく、40代のときにもう一度働き方を考えてみよう(変えないという選択肢もある)ということですね。

 

俺は新卒で就職した今の会社にイマイチ馴染めてない気がして、ここでずっと働き続けるという人生に疑問を持っていました。たからこの本の中で紹介されているような自由な職業観や自由な働き方っていいなと素直に思いました。

 

「悩みどころと逃げどころ」

最近ちきりんさんの新刊が発売された関係で、ちきりんさんの旧作がAmazonで一時的に安くなっていたので、最近になって「悩みどころと逃げどころ」という本も読んでみました。

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

 

この本はちきりんさんと、プロゲーマーの梅原大吾さんの対談本です。

 

2人が「いい人生とは何ぞや」といったテーマについて話している部分があるんですが、「いい人生」を歩むためには”学校的価値観”に囚われずに”自分で考え、悩んで、もがきあがく体験”をするしかない、というようなことを言っていて、今の自分の状況に重なるなと思いました。

 

ちきりんさんの言葉はゲイ向き?

ちきりんさんは「学校的価値観」が嫌いな人で、安定した大企業のサラリーマン的な生き方からのドロップアウトを推奨するような発言が多いので、ネット上で「無責任なことを言うな!」的な批判を浴びて炎上していることがよくあります。

 

俺がそんな無責任なちきりんさんの言葉をすんなり受け入れられるのは、刹那的な考え方というか、「いろいろなことを我慢して大企業で勤め上げても、その先にゲイとしての幸せな人生なんてあるの?人生の大半を我慢して過ごすのが本当に幸せなの?」という考えをもっているからなのかな、と思っています。

俺は女の人とは子作りできないので、この先結婚する気は全くありません。当然子供ももてないので、「家族のために安定した仕事に就こう」というモチベーションが沸かないんですよね。 ただし俺も学校的価値観に染められていたので、大学生のときには大企業へ就職したいと思っていたけど。

 

普通の人は将来的に家族を養うことを意識して安定収入を得ないといけないから、かなり自信がないと安定した大企業をドロップアウトするなんて恐ろしくてしょうがない。だから他人に対して「大企業にしがみついていても危ないよ!」と煽るちきりんさんはうっとうしい存在でしょう。

でもゲイは「大企業に就職して、結婚して、子供を作る」という幸せな人生のパターンに自分を当てはめることができないから、ちきりんさんの文章に共感しやすいのかな。(ゲイでもパートナーを養っている人はいるけども。)

 

むしろちきりんさんがゲイに近い存在?

ちきりんさんは素性を明らかにしていないので、女性であるということ以外は謎に包まれています。ただブログを見る限り、40代くらいの女性で子供はいないようです。おそらく未婚なのかな。

 

40代で子供を産んでいない女性って、この先一生自分の子供をもてないわけだから、結婚して子供を作るという幸せな人生のパターンに自分を当てはめることができないという意味ではゲイ(&レズビアン)と同じなんですよね。

 

そう考えると、俺がちきりんさんの言葉にすんなり共感してしまうのは、むしろちきりんさんのほうがゲイみたいな人生を送っているからかもしれません。(なんかモテない女呼ばわりしているようで失礼かもしれませんが)