ヤシュウの部屋

40代ゲイが生き方を模索しながら考えたことを綴るブログ

10年勤めた会社を退職したゲイの心境

先日、10年間勤めた会社を退職しました。(正確にはまだ有給休暇の消化中なので会社に籍はあるのですが。)

仕事内容は、最初の8年はSE(システムエンジニア)、最後の2年は事務職でした。

 

今振り返ってみると「俺みたいなのがよく10年も勤続できたな」と思います。

俺の会社内での評価は可もなく不可もなくという感じで、出世スピードも同期の平均よりちょっと早いくらいでしたが、会社内では明らかに浮いた存在でした。

 

俺は周りの文化に合わせることが苦手というか……それでもSEをやっていた頃は周りにもちょっと変な人が多かったので気にならなかったんですが、本社の事務職はいろいろと古風な文化が多くて、なじめずじまいだったなあ。

 

  • 遅くとも始業時間の30分前には会社に来るのが常識
  • 会社の飲み会を断れるのは時短勤務者のみ
  • 飲み会の翌日には偉い人に「昨日はありがとうございました」と挨拶する
  • 上司の名前を呼ぶときには役職名をつける

 

こういう文化に従うこと自体は別に難しいことではないと思います。実際俺も従ってたし。

が、ただでさえ隠れゲイということで周囲との距離のとり方が難しいと感じているのに、会社の文化に対して疑問しか感じない状態になってしまうと、会社への帰属意識が全く持てなくなってしまうんですよね。

 

結局俺はプロのサラリーマンには向いてないんだろうな。

サラリーマンって、会社の中で出世すればするほど、会社の中に自分の味方を増やさないと仕事をやりにくくなっていくと思います。

といっても「派閥を作る」みたいな大げさな話ではなくて。

上の立場になるほど、いろんな人に協力してもらわないと解決できない課題が増えてくるから、他の部署の人とも上手くコミュニケーションをとって自分の味方を増やさないとプロのサラリーマンはやっていけない。

 

そんなときに会社の文化になじめていない、浮いているというのは大きな欠点になっちゃうんですよね。

やっぱり普段から他愛のないコミュニケーションをとっているような相手には協力したくなるもの。

自分の仕事ぶりだけで味方を増やしていけるような優秀な人ならともかく、俺はそこまで優秀ではないうえに「会社の中に自分の味方を作る」ということがド下手クソだったので詰んでますね。

 

ゲイでも会社の文化に上手くなじんでいる人はたくさんいるだろうけど…ゲイでプロのサラリーマンをやっていけてる人はすごいと思います。

 

俺はドロップアウトしてしまったので、今後はライター業を中心にフリーランスで生きのびる道を探っていきたいと思ってます。どうなることやら…

 

最近『サラリーマン、やめました 脱サラ戦士たちの「それから」』という本を読みました。

脱サラして飲食店や雑貨屋さんなど、いろいろな事業を始めた人たちのルポです。

多額の初期投資をしている人も多くて、みんな勇気あるなぁと思いました。

それに比べたらフリーライターはリスクが少なくて気楽なもんです。(←俺はもっと危機感を持たないといけないけど)

サラリーマン、やめました―脱サラ戦士たちの「それから」

サラリーマン、やめました―脱サラ戦士たちの「それから」