ヤシュウの部屋

40代ゲイが生き方を模索しながら考えたことを綴るブログ

個人事業主なのにカミングアウトして会社で働いているという話

現在、個人事業主としてウェブライターの仕事をしているのですが、最近は週に2日ほど業務委託という形で、あるベンチャー企業ウェブサービスの保守管理の仕事をしています。

 

もともとはライターとして、その会社のサイトに掲載する記事を依頼されて書いていました。

1ヶ月ほど前に、その会社で俺とやりとりをしていた方から、「ウェブサービスの保守管理の人手が足りていないので、よかったら週に1日だけでもいいので手伝ってもらえませんか?」という連絡がありました。

それから詳しい条件を聞いたうえで、現在は週に2日ほどその会社に出向いてサイト管理の仕事をしています。

 

そして、その会社の中で、俺は自分がゲイであることをカミングアウトして働いています。

ただ、もともとカミングアウトするつもりだったわけではありません。

 

あまり詳しく書くとマズイので、わかりにくい説明になってしまうのですが・・・その会社からライターとして仕事を請けていたときに、ノンケ男性が利用するようなお店を紹介するような記事を依頼されて、ちょっと困ったことがあったんですね。

 

まあなんとかその記事は仕上げたのですが、自分はゲイなのでちょっと記事の品質に問題あるかもしれないし、今後もこういう記事を依頼されると困るなと思って、「実は私はゲイなんです」というメッセージを担当者さんに送りました。

 

担当者さんは「そうだったんですか!早く言ってくれればよかったのにー」という感じの反応で、その後も特に変わることなくライターの仕事を依頼してくれました。もちろんゲイでも困らない内容の仕事を。

 

そんなことがあった後で業務委託の依頼をいただいたので、最初からカミングアウトしている状態でその会社に出向くことになりました。

「勇気を出してカミングアウトしました!」という話ではないんです。

少人数のベンチャー企業(しかも社員はみんな男性)なので、一部の人だけ俺のセクシャリティを知っている状態だとやりにくいだろうなと思って、その会社の全員にあらかじめ俺がゲイであることを伝えてもらいました。

 

社長さん以下全員が、俺がゲイであることを知ったうえで歓迎してくれたので、とても働きやすいです。

 

前の会社で働いていたときは、まさか自分がカミングアウトした状態で働くことになるとは思ってもみませんでしたが・・・人生ってわからないものですね。

 

今は仕事の内容的にも、社内の人間関係的にも、本当にノーストレスで、こんな会社もあるんだなあって感じです。まあ業務委託として働いているので、ある意味お客さん的な部分もあるのでしょうが。

 

そして、実はちょっと悩んでいることもあって。

 

もともと「最初は業務委託だけど、お互いよければ社員になってもらいたいと考えています」と社長さんから言われていました。

来週に、社員になる場合の具体的な労働条件等について、社長さんと話すことになっています。

 

普通は「正社員が一番!」と思っている人が多いんだろうけど、俺は個人事業主という働き方はけっこう好きだし、前の会社を辞めるときは「もう会社員には戻らないだろうな」と思っていました。

会社で働いていると、自分の都合で一緒に働く人間を選べないから、一生「人間関係ガチャ」を回し続けることになる。

自分の性格的に、それには耐えられないと思っていました。

 

でも今業務委託で働いている会社では、すごくいい雰囲気の中で働くことができています。

周りの人も俺のセクシャリティを知ったうえで、変に気をつかっている様子もなく和気あいあいと働いていて。

 

この会社だったら会社員に戻ってもいいかなー・・・なんて思い始めています。

まあ具体的な条件をまだ聞いていないので、それ次第な部分もあるのですが。

 

カミングアウトした状態で働く、しかも会社員として?なんて本当に自分でも予想外すぎて、心がソワソワしてます。